ホルター心電図(24時間心電図)とは?検査の流れ・費用や保険適用を徹底解説

Column

ヘルスケアに関するコラム

2025年8月22日

ホルター心電図(24時間心電図)とは?検査の流れ・費用や保険適用を徹底解説

ホルター心電図(Holter ECG)は、小型の携帯型心電計を24時間以上装着し、日常生活の中で心臓の活動を記録する検査です。

通常の短時間の心電図検査では捉えにくい一過性一過性の不整脈や狭心症発作の発見に有効です。

そして、保険適用で費用も比較的安価、侵襲性が低いため安心して受けられます。

 

本記事では、
・ホルター心電図の基本情報
・通常の心電図との違い
・メリットとデメリット
・どのような方が検査を受けるのか?
・費用や保険適用について
・検査の流れ
・入浴や仕事の可否
・よくある質問
などをわかりやすく解説します


ホルター心電図とは?

ホルター心電図(24時間心電図)

 

ホルター心電図は、小型の携帯型心電計を装着して 24時間連続で心臓の電気的な活動を記録する検査 です。

通常の心電図は数十秒~数分しか測定しませんが、この方法では日常生活中に起こる一過性の不整脈や狭心症発作をとらえることができます。

睡眠中や仕事・食事・運動中なども観察できるのが大きな特徴です。

 

通常の心電図との違い

通常の心電図:数十秒〜数分の安静時のみ測定

ホルター心電図:24時間以上、生活中のさまざまな場面を連続記録

 

検査の流れ

  1. 診察・装着:胸部に電極を装着し、小型レコーダーを取り付け(約15分)
  2. 日常生活:普段通りに過ごす(防水型ならシャワー可)
  3. 行動記録:動悸や胸痛などの症状をメモ
  4. 取り外し:24時間後に再来院し、装置を外す
  5. 解析・診断:解析後、医師が結果を説明

 

ホルター心電図(24時間心電図)でわかること

  • 不整脈の診断:種類、頻度、持続時間を記録
  • 狭心症の診断:発作時の心電図変化を検出
  • 心拍数の分析:1日の最小・最大・平均心拍数を算出
  • 症状との関連:動悸・胸痛などと心電図の変化を照らし合わせ、原因を特定

 

メリット

  • 日常生活の中で起こる心臓の異常を把握できる
  • 短時間の心電図では検出しづらい 一過性の不整脈・狭心症 を発見可能
  • 症状と心電図変化の因果関係を特定できる
  • ペースメーカーの作動確認や薬剤効果の評価にも有用

 

費用の目安・保険適用について

  • 健康保険が適用
  • 自己負担割合によって異なり、数千円(3割負担で5,000~6,000円前後) が一般的

自己負担1割:約1,700円

自己負担3割:約5,000〜6,000円

  • 装着期間が24時間を超えても、7日間まで料金が変わらないケースもあり(医療機関や保険請求の取り扱いによって異なるため、すべての施設で同一料金とは限らない)

※診察料など別途必要
※医療機関・地域・加算項目(初診料、解析料)などで変動あり
※詳細な金額は診察される医療機関等でご確認ください

 

 

ホルター心電図検査を受けるとよい方

  • 動悸や胸痛があるが、通常の心電図では異常が見つからない
  • 健康診断で「要精査」と言われた
  • 不整脈・狭心症が疑われる
  • ペースメーカー装着後の評価や術後の経過観察が必要

 

ホルター心電図(24時間心電図)の注意点

  • 激しい運動は避ける(電極が外れる可能性あり)
  • 非防水タイプの場合は入浴不可
  • 肌が弱い人は電極によるかぶれ・かゆみに注意
  • 症状が出たときの時間や行動を必ずメモすることが重要

 

ホルター心電図(24時間心電図)メリットとデメリット

項目メリットデメリット
検出精度日常生活中の異常を発見できる発作が起きなければ検出できない
生活への影響普段通りの生活が可能入浴や激しい運動に制限あり
費用保険適用で安価医療機関ごとに差がある


他の検査との比較

検査方法特徴向いているケース
安静時心電図短時間のみ記録検査中に症状が出やすい人
運動負荷心電図運動しながら測定運動時に症状が出る人
ホルター心電図24時間連続記録日常生活で不定期に症状が出る人
イベントモニター数週間〜数か月装着発作がまれにしか起きない人


新しいホルター心電図機器

防水型ホルター心電図

従来の検査では入浴が制限されるケースが一般的でしたが、防水型ではシャワーや半身浴が可能。生活の不便さを最小限に抑え、より自然な状態でデータを記録できます。

小型コードレス型ホルター心電図

従来のコード付きタイプに比べ、電極やケーブルの煩わしさがなく、装着している違和感が大幅に軽減。日常生活や仕事中も気にせず過ごすことができます。

長期装着型ホルター心電図(最大7日間)

24時間検査では見逃されやすい「発作性心房細動」などの不整脈を検出しやすくなります。装着期間が長いことで、より精度の高い診断が可能です。

 

株式会社ココロミルの医療機関向け完全ディスポーザブルのパッチ型ホルタ ー心電計eclat(エクラ)

「eclat(エクラ)」は、ココロミルが提供するMADE in JAPANの医療機関向け完全ディスポーザブルのパッチ型ホルター心電計です。

従来の高額な専用機器や複雑な運用フローを不要にし、患者が自宅で7日間、日常生活を送りながら心電図を計測できる革新的な仕組みです。

防塵防水規格IPX5相当で通院も返却も不要、解析も当社の検査技師と専門医が対応するため、スピーディに提供できます。


詳しくはこちら(医療従事者向けサイト)
https://kokoromil.com/eclat/

 

eclatホルター心電計使い捨て

 

ホルター心電図(24時間心電図)に関するよくある質問(FAQ)

Q. 入浴はできますか?

A. 防水型なら可能。非防水型は不可。


Q. 仕事や運動はできますか?

A. 通常の仕事や軽い運動は可能。ただし、激しい運動は控える。


Q. 痛みはありますか?

A. 電極を貼るだけで痛みはほとんどありません。かぶれが出ることはあります。


Q. 24時間ホルター心電図の過ごし方は?

検査中でも普段通りの生活を送れます。 痛みや違和感はほとんどありません。 入浴や、軽い運動なども可能です。


Q. 24時間心電図(ホルター心電図)でわかる病気は?

不整脈や心筋虚血、狭心症、心房細動など短時間検査では見逃しやすい心疾患リスクがわかります。


Q. ホルター心電図をとるときに気をつけることは?

電極が外れないように肌を清潔に保ち、激しい運動や入浴は避けて普段通りの生活を心がけます。


Q. ホルター心電図の結果は何日後にわかりますか?

施設により異なりますが、解析には数日~1週間ほどかかり、医師から結果説明を受けます。


Q. ホルター心電図検査でやってはいけないことは?

入浴やシャワー、強い運動、電極を濡らす行為は避けましょう。外れた場合は自己判断せず医療機関へ。


Q. ホルター心電図はスマホや携帯電話に影響しますか?

通常使用で問題はありません。ただし強い磁気を発する機器や大型家電には近づかない方が安心です。


Q. ホルター心電図で不整脈が出ないのはなぜですか?

検査中に症状が出なければ記録されません。症状が出やすい活動や時間帯をメモに残すと役立ちます。


Q. ホルター心電図の服装は?

ゆったりとした前開きの服が推奨されます。電極や装置が目立たず、日常生活もしやすい服装が適切です。


Q. 睡眠中にうつ伏せになっても影響はありますか?

装置がずれたり圧迫される可能性はありますが、多くの場合は記録に大きな影響はありません。