Column
ヘルスケアに関するコラム
2023年9月28日
ストレスとは? ストレスが及ぼす影響 と、溜め込まないための対策5選
監修:マインドフルネス講師 関根朝之
現代は多くの人がストレスを抱え、ストレスが社会問題として顕在化した「ストレス社会」です。
厚生労働省による令和3年の「労働安全衛生調査(実態調査)」では、現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安やストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は 53.3%と半数以上を占めています。
また、ストレスの内容では、「仕事の量」が43.2%と最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」が33.7%、「仕事の質」が33.6%となっており、その他にも対人関係や会社の将来性、雇用の安定性など様々なストレス要因があることがわかっています。
年代では20代~50代のいわゆる働き盛りの世代でストレスを感じる人がそれぞれ50%を超えています。
この記事では、ストレスが心身に与える影響と、溜め込まないための方法をご紹介します。
ストレスとは
ストレスとは、外部からの刺激によって身体に生じた反応のことです。ストレスの原因となる外的刺激をストレッサーと言い、これを含めてストレスと呼ばれることもあります。
ストレスの原因は大きく分けて4つの分類があります。
・物理的ストレッサー:温度や湿度、騒音や振動など
・科学的ストレッサー:公害物質や薬物、栄養不足など
・生物的ストレッサー:病気、飢え、睡眠不足など
・社会的ストレッサー:仕事、家庭環境、人間関係など
この中でも特に現代人のストレスの原因になりやすいのが、社会的ストレッサーです。
ストレスによる影響
ストレスは私達に様々な影響を及ぼします。ストレス反応には、心理面、身体面、行動面の3つに分けることができます。
心理面では、やる気の低下、イライラ、不安、気分の落ち込みなどがあります。身体面では、頭痛、肩こり、目の疲れ、動悸、食欲低下、不眠などがあります。行動面では飲酒や喫煙が増えたり、ミスが増えたりなどがあります。
このような症状は組み合わさって現れることもあり、ストレスの要因が長期的に続くとストレス反応が慢性化してしまうこともあります。
ストレス反応が長く続く場合は、過剰なストレッサーがある状態かもしれません。また、ストレス反応の症状が重かったり長期間続いたりする場合は、精神科や心療内科などの専門家に相談するようにしましょう。
ストレスを溜め込まない方法
社会で生きていると、ストレスを完全に感じないことは難しいでしょう。
適度にストレスを解消しつつ、上手に付き合っていくことが大切です。
①十分な睡眠をとる
睡眠不足が続くと自律神経やホルモンバランスが乱れてしまい、ストレスに繋がります。
また日中の集中力が低下したりパフォーマンスが落ちたりする原因にもなるので、十分な睡眠をとるようにしましょう。
早寝早起きを心がけ、質の高い睡眠をとるようにしましょう。
睡眠の質をあげる方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
②適度な運動をする
適度な運動はストレス解消になります。気分転換にもなり、リフレッシュすることができます。
また、運動により身体を疲れさせることで、質の良い睡眠にも繋がります。
ウォーキングやストレッチ、ヨガなど取り入れやすいものからスタートしましょう。
③ゆっくりと湯船に浸かる
入浴にはリラックス効果があります。
ゆっくりと湯船に浸かることで血行が良くなり、体が温まるので入眠しやすくなります。
お気に入りの入浴剤などを使うことでさらに充実したバスタイムになるのでおすすめです。
時間がないからとシャワーだけで済ませずに、たまには湯船でゆっくりしましょう。
④趣味の時間を作る
趣味に熱中する時間もストレス解消になります。
読書やゲーム、音楽、手芸、スポーツなど、自分の好きなことに取り組む時間を作りましょう。
趣味とは言えなくても、何も考えずに没頭できることに時間を使うのでも十分です。
普段から自分なりのストレス解消方法を見つけておきましょう。
⑤深呼吸をする
ストレスを感じたり緊張したりしているときは呼吸が浅くなりがちです。
仕事中でも、ふと気づいたときに深呼吸を取り入れるのがおすすめです。
息を吸うと同時に下腹部を膨らませ、息を吐くときに下腹部をへこませる「腹式呼吸」は、自律神経を整える効果が期待できます。
ストレス対策で大切なことは、ストレスを溜め込まないことです。
ストレスをゼロにすることは難しいですが、普段からストレス解消を心がけてください。
どうしてもストレスが解消できなかったり、心身の症状が続く場合は早めに医療機関を頼るようにしましょう。