Column
ヘルスケアに関するコラム
2023年10月10日
ストレス が病気を引き起こす!?注意すべき症状や病気について知っておこう
監修:マインドフルネス講師 関根朝之
ストレス とは、心身の負荷や負荷をかける原因のことを指します。
ストレスと言えば、多くの人が仕事や人間関係のものを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、スポーツにおける身体への負荷や、努力や緊張感を伴う仕事など、自分の目標や夢に繋がるような良いストレスも存在します。
適度なストレスは交感神経を目覚めさせたり、判断力や行動力を高めたりといった作用が期待できます。
ただし、自分の心や体が苦しくなったり、目標や夢に繋がらずに気力が落ちたりしてしまうようなストレスは、溜め込むと悪影響があります。
したがって、ストレスとは上手に付き合っていくことが重要です。
この記事では、ストレスにより起こる病気と症状について解説します。
ストレス からくる主な病気
ストレスによって引き起こされる主な病気には次のものがあります。放置したり溜め込んだりすると、心や体に悪影響を及ぼすことがあります。
うつ病およびうつ状態
ストレスなどによって脳内の神経伝達物質のバランスが崩れ、心身に不調をきたす病気です。
気分がひどく落ち込む、何事にも興味や関心を持てない、何をする気力も起きず億劫である、マイナス思考になるなどの症状が続くことをうつ状態と言い、これが2週間続くと「うつ病」となります。
精神的なものだけでなく、不眠や過食、疲労感など体に症状が現れることも多くあります。
また、自殺者の7割がうつを伴っているという報告があります。他にもうつが続くと脳卒中や心筋梗塞などの病気にかかりやすくなることもあると言われています。
不安神経症、パニック障害
突然動悸や息苦しさ、めまいなどの発作が起こり、ひどい発作ではこのまま死んでしまうのではないかという不安や恐怖感を感じることもあります。発作が起こるかもしれないという不安から、電車に乗れなかったり外出できなかったりという症状が出ることがあります。
適応障害
環境の変化やそれによるストレスが原因で、自分の置かれた環境への適応がうまくできず、日常生活に支障をきたす病気です。環境の変化やストレスの原因から3ヶ月以内に、うつ気分や不安感などの精神的な症状、動悸やふるえなどの身体的な症状などが現れます。
ストレスがかかる出来事があれば誰でもかかる可能性があり、長期間続くとうつ病などの他の心の病気に関係することもあります。
自律神経失調症
自律神経が乱れることで、頭痛・不眠・疲労感・倦怠感・不安感・興味関心の低下・めまい・耳鳴りなど様々な心身の症状が引き起こされる状態を言います。
ストレス以外に、不規則な生活や女性ホルモン、甲状腺ホルモンのバランスの乱れなどが原因になることがあります。
突発性難聴
突然、耳の聞こえが低下する病気で、多くの場合は片側の耳に起こります。耳鳴りやめまいなどを伴うこともあります。はっきりした原因はわかっていませんが、心身のストレスが関係していると言われています。
発症後1週間以内に治療を開始できるかどうかが耳の聞こえの改善に大きく関係するため、気づいたらすぐに受診することが大切です。
過敏性腸症候群
大腸に腫瘍や炎症はないにも関わらず、便秘や下痢などのお通じの異常が数ヶ月以上続く病気です。ストレスや疲労などが原因になると言われています。
お腹の痛みや便秘・下痢、不安などにより日常生活に支障が出ることがあります。
ストレスにうまく対処できないときは
良いストレスもあるので、ストレスとは上手に付き合うことが大切です。自分のストレスの原因を把握し、適切なストレス対処法を見つけておきましょう。
それでも過度なストレスがかかっていたり、上記のような症状を感じたりする場合は、一人で抱え込まず早めにクリニックを受診することをおすすめします。