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お知らせ

2024年7月18日

【横瀬町とココロミルの実証実験の中間報告】50代以上の61%に不整脈の兆候、次年度へ向けてさらなる進展を目指します。

株式会社ココロミル(東京都新宿区、代表取締役社長:林大貴)は、埼玉県横瀬町(横瀬町長:富田能成)が実施する官民連携プラットフォーム「よこらぼ」に採択(採択№140)され、当社が提供するウェアラブルな小型心電計を活用した「ホーム心臓ドック®」を町民に提供する実証実験を2024年1月より進めてきました。この取り組みは、不整脈のリスクを早期発見することで、介護予防による町民の健康寿命の延伸および介護離職回避によるワークライフバランスの向上を目指しています。

今回の実証実験では、疾病リスクが高まる50~70歳、かつ就労世代の子がいる町民のうち、希望者66名に1回目の検査を実施しました。その結果、66名のうち61%にあたる40名に、注意が必要もしくは危険な不整脈が見つかりました。

危険な不整脈を持っている人でも自覚症状がない場合もあり、重大な疾患や突然死などに繋がる前に早期発見することが重要であると言えます。

 

 

 

目的: 

自宅で受けられる「ホーム心臓ドック®」を提供することで町民の健康寿命を延ばし、介護離職を回避することで、町全体のワークライフバランスの向上を図ります。

 

対象者:

町内総人口の1%である約80名(最大)の住民で、疾病リスクが高まる50~70歳、かつ就労世代の子がいる方。

 

方法: 

手軽に負担感なく装着できるウェアラブルの小型心電計を含む検査キットを自宅に郵送し、日常生活を送りながら計測を行います。長時間心電図のデータを取得し、当社の臨床検査技師と循環器内科医が解析し、検査レポートを提出します。本検査は年2回の実施を予定しています。

 

 

希望者66名の1回目の検査では、以下のような結果が得られました。

全体では、66名中61%に不整脈が見つかり、そのうち要注意の不整脈が35人、危険な不整脈が5人確認されました。

これを年代別に見ると、上図のようになりました。 60代を超えると注意が必要な不整脈の罹患率は6割を超えています。これは、自治体から長時間心電図検査を住民へ提供するに際して、検査対象の年代を何歳で区切るかを検討するための指標となりうると考えられます。

今回危険な不整脈が見つかった方に対しては、適切な医療に繋がるよう、レポート返却時に受診勧奨を行いました。また、横瀬町役場の保健師とも連携し、受検者が自治体窓口に相談に来られた際も、適切に医療機関を受診できるように連携を図りました。

 

 

今回受診した66名へは、半年後に2回目の計測を行い、1回目の検査結果との変化を調べることを予定しています。

また今回の結果を踏まえて、次年度以降は対象を絞った上でより広く検査を提供できる体制作りのために、実証を次の段階へ進めることを検討しており、また、包括連携協定の締結による検証の加速も視野に入れています。将来的に、横瀬町での事例をモデルケースとして全国の自治体へ展開し、医療費削減および要介護人口の減少を目指します。

 

よこらぼについて

「横瀬町官民連携プラットフォーム(通称:よこらぼ)」とは 横瀬町の活性化・持続的発展を目指した、企業・個人を問わないプロジェクトサポート施策です。町外の企業等から広く事業を募集し、その提案プロジェクトを実証試験する上で支障となる法定課題の解決や実証フィールドの提供などの支援を行います。行政権限を活かした特区の申請や、学校などの公共機関の参画、町民への協力依頼など、町が事業に応じた伴走支援を行います。これまでで提案242件のうち144件を採択しています(令和6年6月時点)。

URL: https://yokolab.jp/